「茶室をインテリアとして考える」
茶室というと作法が気になり、近寄りがたいものという印象も否めませんが、インテリアとしてみた場合、かなり興味深いものがあります。侘茶の究極の形である二畳の極小空間、腰をかがめて入るにじり口や小舞竹の下地を見せた下地窓、丈の低い襖や、土壁を塗りまわした洞床などなど。形式にとらわれない自由な発想と、狭いながらもデザインの粋を凝縮させた空間は西洋の価値観に慣らされてしまった私たちに、再発見をさせてくれるものです。茶室に入ると時が止まった錯覚さえ起こす…それはしばし現実を忘れる究極の癒しの空間ではないでしょうか。

そんな現代人の癒し願望を反映してか、ついに「置茶室」というものまで発売されました。ユニットバスならぬユニット茶室のようなものですが、都会のマンションなどにも簡単に設置できる代物です(施工時間は6時間、250万円程度)。二畳というと洋間ならWベッドのスペースと同じくらいですから、狭い住宅の中でもその気になれば手に入れることができます。もしかしたら、ユニット茶室とはいわないまでも自宅に茶室は当たり前という時代が来るかもしれません!?

「日本人には日本が足りない」というテレビCMの文句ではありませんが、和の文化や日本人としての美意識を再発見するために、この秋は「お茶室」に出かけてみてはいかがですか?
2003年9月 掲載  


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