住宅の中で「洗面所」と呼ばれる場所はいろいろな用途に使われているのにもかかわらず、意外に狭いということに気付かされます。「洗面所」であなたは何をしますか? その名の通り「顔を洗う」「歯を磨く」「ひげを剃る」「ヘアスタイリング」「化粧をする」…その他にも「脱衣」や「洗濯」といった重要な作業スペースも共有している場合がほとんどです。それにもかかわらず、洗面所の平均的な広さはだいたい1坪(畳2畳分)というのが多いのは、いつも驚きです。家族が少人数の場合はともかく、そうでない場合は、特に平日の朝などの込みようといったら、大変なものです。おまけに日本の洗面化粧台の平均的サイズは75cm程度で、鏡の前が取り合いになることは目に見えています。この平均的サイズは誰が決めたのでしょう?
デザインにしても日本の各メーカーの出している洗面台の多くは、機能ばかりを重視したデザイン性に乏しいものばかりが目立ちます。もう30cm広ければ、とか、もう少し自然光が入って明るければ、鏡がもっと大きかったら…そんな望みが叶うとしたら、どんなに毎日が快適でしょう。
「ホテルみたいな洗面所が欲しい」というお客様がいらっしゃいますが、別に高い洗面台を購入してもらわなくても、それは充分実現の可能性があります。キッチンやお風呂も重要ですが、洗面所の快適性とデザイン性もこれから大いに見直される時期に来たのではないでしょうか。
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