出雲地方は古くから和鉄の産地として名高く、鍛冶職人の技術が磨かれてきました。その中で、江戸時代から10代続く鍛冶屋さんの「鍛冶工房弘光」さんがあります。こちらの鉄製の作品の数々に出会ってから久しく、工房にお邪魔したり、ディスプレイに使わせていただいたり。特に花入れや蜀台など、鉄の力強さに繊細なデザインとの調和は美しく、私も多くのファンの中の一人です。
写真@は、その後継者のひとりである、「柘植由貴」さんの作品で、「透かし蜀台」です。蝋燭の炎が揺れるたび、テーブルに映るあかりの影もゆらゆらとゆれる、とても癒されるキャンドルスタンドです。
「家庭画報」に取り上げられヒットした作品、こんなにかわいらしい女性がこの島根でコツコツと作品作りをしているなんて、地元では知らない人が多いのではないでしょうか?
今回「島根ふるさと伝統工芸品」技術後継者として表彰が決まったようで、新しいデザインや可能性をもっともっと伸ばしていってほしいと思うと同時に、同じように地元島根で伝統技術を守りながら、新しいデザインを模索している若い後継者たちにエールを送りたいと思います。
写真@;「透かし蜀台」
写真A;吊蜀台・吊花台「風季灯」
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