窓には、採光・通風・眺めを楽しむ、といった役割がありますが、最近では断熱効果や防犯といった、新しい機能面も重視されるようになりました。
窓の形や位置は、外観のデザインも重要ですが、内部空間からのデザインや使い勝手を含めて、両方の面から慎重に検討する必要があります。
例えば、必要以上に大きな窓をとった場合、室内が開放的になる反面、空間に落ち着きがなくなってしまうことがあります。また、外観から考えた窓の位置を優先させたばっかりに、家具を置く場所がなくなったり、というような失敗が少なからずあるものです。
高い位置の窓(高窓)は、家具の配置の邪魔になりにくく、気になる視線も防げます。高い位置ほど明かりが効果的に取れ、また、暖かい空気が上へ昇る性質を考えると、風の流れを作るという点でも効果的です。また、縦長のスリット状の窓は、明るさや外の景色を効率的にとりこみ、縦のラインを強調するので空間を高く見せる、など、窓の位置や形は室内空間のイメージをも大きく左右します。
最近では、スクエアやスリット状の窓を何個も連ねる方法や、丸や三角などの楽しいデザインの窓も出てきました。光や風を取り入れるとともに、空間に楽しいアクセントをプラスすることで、機能面に加えて、より変化のある窓のデザインを実現することができそうです。
写真@;高い位置の窓。スクエアな形の連続させて。
写真A;丸窓は外観にも個性的なアクセントを与える。(Ykk ap)
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